ロービジョンとは
ロービジョンとは、通常のメガネやコンタクト、手術などの治療では見え方の改善が難しい状態の事を言います。
何らかの病気で、あるいは先天的に眼の機能が障害され、見えにくくなり、日常生活に支障を来たしている場合はロービジョンであるといえます。
補助具や専門知識を有した医師と視能訓練士の連携によるリハビリテーションなどで、残存している視機能を最大限に生かすことにより、患者様が自立し、Quality of life(QOL)を向上させることを目指します。
ロービジョンを招く主な疾患
緑内障
- 緑内障でのロービジョンは、病気がかなり進行するまで、中心部分の視野は失われず、視力もよく保たれます。ですが、周辺部分が見えづらくなり、歩行中に人や物にぶつかったり、知人とすれ違っても気付かなかったり、文章を読む際にある行末から次の行に移る時に行がわからなくなったりします。さらに病状が進行すると視力も低下してきます。
糖尿病網膜症
- 糖尿病網膜症の視覚障害の特徴は、黄斑浮腫により徐々に進行していきますが、視神経に障害が起こったり硝子体内に出血が生じた場合は、突然、視力や視野が失われることです。直前まで、あまり自覚症状がありません。働き盛りの年齢でも起きることも少なくありません。
網膜色素変性症
- 網膜色素変性症は、網膜に異常が起こり、夜盲(暗いところでものが見えにくい)が生じ、少しずつ視野が狭くなる遺伝性、進行性の病気です。病気が進行すると、周辺の視野が狭くなっていき、物にぶつかりやすくなたり、視力や色覚異常をともなっていきます。 網膜色素変性症のロービジョンは緑内障に似ており、視野が周辺部から徐々に狭くなっていきますが、視力は病気がかなり進むまで比較的よく保たれています。症状の出現には個人差があるため、視力低下や色覚異常を感じた後に夜盲になる方もいます。
加齢黄斑変性
- 加齢黄斑変性のロービジョンは、緑内障や網膜色素変性症とは逆に、視野の周辺は見えるものの、視野の中央が見えにくくなるという特徴があります。
当院でできること
当院では、専門知識を有した院長が対応いたします。ケアが必要な患者様の不自由な部分などをしっかりヒアリングさせていただきサポートができるように努めております。
- 身体障害者手帳の申請の相談、サポート
- 他支援機関へのご紹介
- 補装具、日用生活用具の申請
- スマートフォンやタブレットをロービジョンエイドとして用いる方法
ロービジョン外来をご希望の方、見えにくいご家族がいる方はお気軽にご相談ください。